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市場社会の終焉が目前に迫り、「売る」「買う」「貸す」「借りる」といった従来の不動産業的発想では、応えられない期待が高まってきています。こうした状況のもと、業界全体が閉塞していく中で、類グループの地所事業部は今、まさに上昇気流に乗っています。平均年齢の若さはグループ随一。柔軟な発想とフットワークの軽さで、部門間の人脈と期待を横断しながら、さらなる役割を切り拓き、全社の武器を生み出していきます。

不動産業的発想からの脱却

日本の地所事業は、かつて地域統合の象徴でした。しかし、不動産業として収益が優先されるようになると、統合者としての志や機能を失い、地域は崩壊しました。

そんな中、類グループの地所事業部は1992年、後の社会事業部に繋がる新事業「地域ネットワーク」の骨格として設立。事業企画から施設管理、運営、入居者仲介など総合的なコンサルティングに軸足を置いて活動し、貸主・借主双方とともに地域の可能性を追求することで、志ある地主や地域の名士の発掘、関係構築を目指しました。

そうした取り組みの成果は、子育て主婦を支援する企業と保育施設を提供できる地主を結びつける認可保育所建設事業など、地域住民に喜ばれ、地域の価値を高める実績として現れています。

一方で、市場や経済が行き詰まりを見せる中、不動産を単なる権利と見なし、目先の利益だけを目的に売買する営業は通用しなくなってきています。古くからの名士や地主は、社会の問題に向き合いながら地域の魅力と価値を高めていきたいという思いを強め、「結局どうすれば良いのか」という答えを求め始めているのです。

誰もがこうした問題に答えを出せずにいる中、類地所の突破口となったのは、社会事業部における新聞事業、宅配事業の始動です。地域ネットワークを構想する両部門はターゲット層の重なりも多いことから、地所のメンバーは日々の営業の中で自主的に社会事業の紹介を始めました。

最前線で勢いと成果を生み出す

例えば「テナント誘致」なら、宅配事業紹介を通じて販促や人材といった商業テナントの最重要課題に踏み込むことで、互いに一歩進んだ関係構築に繋がりました。こういった動きが加速してゆき、設計事業部での商業建築設計に当たってのテナント発掘など、部門間の連携はさらに広がりと深まりを見せてきています。

そして、成功体験が増えるにつれ若手社員たちの意識が変わり、社内でも部隊ごとの座席配置の廃止、同じオーナーへの多方面からのアプローチなど、これまでになくユニークな方針を生み出しています。部門の枠を超えた営業が、若手社員たちの類グループ営業の最前線に立つ自負と誇りを生み、勢いと成果に繋がっているのです。

これらを通じて、今、類設計室の地所事業部が目指すものは、明治以降の市場社会の中で分断された地域共同体と、その中で生きる人々の繋がりを再生すること。そうした繋がりの再生によって地域の活力を取り戻すこと。20年の時をかけて蓄積・熟成した家主、地主、企業、さらには高い実現力をもつ類グループの各事業部を繋ぐことで、ともに可能性を追求する「地域の充足の場」づくりに挑んでゆきます。

不動産の本質は「地域のため」

地所事業部長
1998年入社 根木貴大

利益追求を主眼とした営業が通用しない時代。これは、われわれ類地所にとっては大きなチャンスです。

決まった答えのない課題にどう応えるか、類グループの仲間と共に磨いてきた意識潮流や構造認識をどう生かしていくか。培ってきた志を一つひとつの案件の勝ちに繋げ、成長していくことができるからです。

そうして力をつけていった先で、これからの地域と人の在り方を語り合い、追求していく。地域の活力再生のために、何か役に立つような仕事ができると考えています。