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法令ではなく、大地の声に耳を傾ける

所属:大阪設計室 構造設計室 廣重 圭一 keiichi hiroshige

卒業学部:大学院土木工学研究科 入社年度:1988年度

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Q1 経歴

1962年福岡県生まれ。1988年、大学院土木工学研究科修了。同年、類設計室入社。構造2008年技術士(建設部門)を取得。社外活動では、建築鉄骨の溶接技術に関する、AW検定協議会に所属。現在は大阪設計室構造設計キャップとして全所員から絶大な信頼を集める。

 

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Q2 構造房の役割とは?

私が所属する(エンジニア系)構造部門は、人々の期待する建築・空間を作り上げる中で、特に長期に亘る「安心安全」を実現する役割を担っています。そのため、我々エンジニアの仕事は、人々と自然の2つのクライアントを持つ仕事といえます。社会や施主が何を求めているかに同化するのと同様に、自然の摂理にも徹底同化して安心安全の構造原理を追求する、この両輪が必要です。

1995年の阪神淡路大震災では、大きな衝撃を受けました。それまでは、日本の構造基準を守れば、建物が崩壊することは無いと信じきっていたからです。設計部全員で現地調査をしながら、今後何を信じて設計をすればいいのか議論を重ね、「崩壊した建物と健全だった建物の違いは?」を検証しました。そのとき判ったことは、当然のことながら自然現象の方が現実であり、その現実=自然の摂理に今の科学技術(構造設計基準)がまだまだ同化できていないという事実です。必要なことは、自然の摂理=優れた秩序(例えば自然界に存在する生物や植物)の本質を掴み、それを数式化することなのです。

それからは、現業の中での技術追求はもちろんのこと、地震後の被災建物を通じての原因追求(グループ追求)、全社会議での地震発生メカニズムの追求、日本建築学会での発表や鉄骨関連の協会活動等、多方面に渡る追求に取り組み、それらを自然の摂理への同化及び最新技術の追求につなげてきました。2016年4月に起きた熊本地震でも、現地調査を通じて、バランスの取れた建物の耐震性能の重要性を再認識し、その後の設計に反映させています。

どれほど経験を重ねても、現実世界では日々、過去の記憶や成功体験だけでは突破できない未知の現象、未明課題に遭遇します。期待が大きい分だけ、追求過程も楽しい仕事だと思います。

 

Q3 応募者へのメッセージ

構造設計者は「自然現象と数式をどうつなげるか」を意識することが重要であり、そのためには以下のような視点が求められます。
・「自然現象の方が正しい」=自然現象(地震被害等)がスタート地点。
・「現在の権威化された数式だけでは、自然現象に同化できていない」=自然現象と自分自身の潜在思念が繋がる式(本質を捉えた独自の式)を立てる思考が必要。
数学力の本質は現実をイメージする力にあり、さらに言えば、現実イメージと抽象的な思考を自在に行き来する相転換力にあります。そのような数学的思考を楽しめる方と共に構造設計を極めていきたいと考えています。