11/20・27実現塾「サル社会の構造②」はこんな追求に!
①前回の「サル社会の構造」のまとめ資料を読んで疑問点、追求ポイントを共有。
◎一番の気づきは、縄張りが重なっていること!
過密化=縄張りの重合状態!縄張りオス自体も度々他の縄張りオスと遭遇=衝突する。
哺乳類は食の縄張り闘争と性闘争。
食の縄張り闘争はほとんど起こらない。縄張りが被らないように、ニッチに進んでいく。縄張りに入ってしまったとしても、鳴き声で察知する。オスメスがぶつかることもない。
性闘争もオス同士の闘い。負けたオスは外敵に食われて死ぬ。つまり淘汰される。
一方、原猿は過密化によって食の縄張り闘争が激化し、毎日闘うことに。本能に毎日闘う本能はない。過度な闘争を避けるのが本能であるが、この縄張りが重なり合った状態では乱戦化。
つまり秩序が崩壊した無秩序な状態。
■メスがボスに近づけたのはなんで?
☆メスの状況に同化すると、この状態ではメスは縄張りを確保できない。
(いつ襲われるかわからない。弱いメスはボスや若オスだけでなく、メスからも襲われることになる。)
ボスは、威嚇して追い払おうとしてくるが、直接危害を加えてくること、攻撃することが真意ではない。
しかし若オスは、直接食べ物を奪ってくる敵。肉体的な危害を加えてくる。さらに若オスは周囲に多くいるため、若オス同士の争いに巻き込まれることも。
⇒メスにとって若オスの方が脅威。◎弱オスを撃退し、直接攻撃してこないボスに近づくことがメスにとっての勝ち筋だった!
■この状況でボスにどう近づくか?
まずボスを注視。ボスが不全を抱えていることに気づく。しかしボスに近づけない。
☆唯一近づけるチャンスは発情期!しかし、基本は発情期が終われば、オスは離れていく。
発情期は性闘争でボスもケガをしやすい。引き留めるためにボスの傷をなめたのでは?(発情期以外ではケガをしているときの方が近づこうとするものへの敵意も高まる。)
哺乳類の段階で子の傷を母がなめる、自分自身の傷もなめると和らぐも経験済み。
☆メスのすごいところはボスの一番の欠乏を捉えたこと。
不全を和らげることがボスの一番の欠乏。極限状態で戦っている状態で求めているのは不全を解消。これを満たすことでオスはさらに戦える!
現代は特に、「ボスが大変そうだから自分にできそうなことはないか」と考えたとき、「何か仕事を手伝おうか」となりがち。
しかしボスの期待はここではない。疲弊しているボスの一番いいタイミングを見計らって、不全を解消することが一番の期待!
縄張りを持っているオスも疲弊、活力も下がっている。オスの活力を上げることが闘争力につながる。不全を和らげると、ボスは次の闘いに行ける!
②この状態でオスはどうした?
周りは敵だらけ。弱オス同士かすめ取った餌を狙い合う敵同士。性闘争本能も強いため結束はできない。
哺乳類の場合、縄張りを確保すれば一定は安定する。しかし原猿は恒常的な争いになり、ひたすら縄張りを侵犯される。
☆この恒常的な闘いが延々と続くとどうなる?
☆「闘いたくない」が、「食欲=本能」を上回る。
縄張りオスから餌を掠めっ取っても、弱オスたちに掠め取られる。つまり頑張れば頑張るほど、自分自身の首を絞めることになる。
「性闘争じゃないのになぜ戦わないといけないのか」と、食糧の確保を“やりたくない”“行きたくない”→「1日くらい食べなくてもいいか」となるが、この1日を我慢しても展望はない。
この出口のない恒常的な闘いに活力がどんどん奪われていく。やる気がなくなる。
食糧を掠めとりにいかなければならないが、「行きたくない」という気持ちが、食欲=本能を上回っている。
⇒◎「無限苦行」状態。本能では対応できない状況がずっと続くのが最大の不全。これが続くと活力はどん底に。
☆この状態は現代に似ている。
イヤイヤ勉強をしたり、仕事をしたり、原猿状態にある意味近い!→原猿に学ぶポイント!どう再生していくか。
■この状態が続くとオスはどうなる?
周囲に闘う気のない弱オスたちがあちこちにいる。闘わない状況が何度も続く。(闘う気がある=餌をとりに行く)
☆“自分”と同じように“相手にも”戦意がないことを見つけた!(=状況の同一視)
「状況が分かる」ことだけなら本能でもできる(=同類把握機能)。
相手の状況を読み取るだけでなく、自分と“一緒”なんだということを見つけた!
◎この状況の同一視が充足感を生みだす。(性闘争本能の同類把握は“警戒心”発。)
原猿は生まれたときから不全感に苛まれる状況。今までは不全状態しか知らない、だから自分が苦しんでいることにも気づいていなかった。
☆相手と自分の状況が一致し、安心感を知ったことで快の感覚を知る。そして“同一視からの安心感”と“自分の苦しさを自覚”した時に、初めて“もっと”という欠乏が喚起される。
この安心感をもとに、不全解消欠乏で注視すると、相手も同じように不全を解消したいと思っていることに気づく(=欠乏の同一視)。
警戒心発で注視をしていたのが、不全解消をしたい欠乏発で注視をするようになった。
☆欠乏発の同一視は安心感だけでなく、充足感も感じることができる!
ここで「同一視充足」までいった。“相手の心情の把握”ここまでくると本能を超えている。
☆欠乏の同一視が共感機能の始まり。
■欠乏が一緒だと気づいたらどうする?
欠乏の中身:闘いたくない、もっと安心したい、本能不全を解消したい
☆スキンシップ・なめ合いなどの親和行為を行う。
互いに欠乏が同じなので、欠乏を満たすことも満たしてもらうことも充足になる。だから応えたもん勝ち!活力は無限大!
◎自分が期待すれば相手が応えてくれる・相手に期待されれば、自分が応えるという「期待=応合の関係」になる!
☆状況も欠乏も期待も一緒。「無限苦行」からやればれるほど「充足」できる状況になる!
☆この期待=応合の関係は原猿時代に獲得している。人間もこの「充足」回路を持っているが、旧観念に抑えらえているだけ。これに向かえるかで充足度も変わる!
◎今までは肉体的進化。しかし本能を超えた進化が起こっている!
“同類が敵”という状況には、DNAを組み替えて肉体的な進化(体を大きくしたり、動きを素早くしたり)をしたとしても、「無限苦行」の解消にはならない。
「同類が敵」という今までにない状況が、今回の大きな進化の要因と言える!
③過密前と過密後の知能進化の要因は?
●過密化前
◎大きな変化は樹上に住めるようになったこと!
樹上はバランス感覚が命。足の裏の感覚はもちろん、重心を変える微調整も必要。
メスは子を抱えながらの移動。母と子がバラバラに動くのは命取り。(母が飛び移ろうとしているときに、子どもが後ろに体重をかけたら木から落ちてしまう。)
子どもも生まれたときから、母の動きを肌感覚で感じ取って身体的に一体化している。
筋肉や関節の動きも微細になっている。組み換えと判断、探索も行っている。
●過密化以降
◎同類把握機能が飛躍的に向上
精度、頻度、対象も広がった。相手のことを“常に注視視”するようなった結果、メスはボスへ同類把握機能を使うようになり、弱オス同士は同類把握→☆心情の把握まで行うようになった。
→探索回路の発達
(哺乳類:外敵把握、連携行動のための同類把握 原猿:同類把握、状況把握→心情把握)
加えて相手の期待に応えたら“もっともっと”充足するということ。この“もっともっと”は常に未知。(=思考革命)→強力な未知収束回路がここでできたのでは?
☆心情把握→快の回路の発達→探索 五感を超えて目に見えない範囲でも探索をするようになった。
◎親和行為の発達
皮膚と皮膚のスキンシップはもちろん、なめ合いまでするようになった快の感覚の探索から爪も平爪に変わり、毛づくろいを行うようになった。
☆今求められている、人間力(=同一視)・追求力(=未知の探索機能)。これを充足力が進化させている。充足発で全てが進化し、物事も進んでいく。
この充足力の正体は“状況の同一視と欠乏の同一視。これら同一視を前提とした期待・応合。これさえあれば人間力も追求力も出てくる。
原猿に学ぶべきポイント。いかに再生するか、呼び覚ますか!ここにかかっている。