1/15・1/22実現塾「人類の祖先は?」はこんな追求に!

①オランウータンとゴリラとチンパンジーのそれぞれの違いor特徴は何か?
ゴリラとチンパンジーは地上に降りている/集団形態が違う(母系・父系)/オランウータンは授乳期間が格段に長い/オランウータンは正常位で交尾をする等
これらの特徴の違いは、外圧状況に規定される。まずは外圧状況の違いから押さえる。
<外圧状況>
〇アフリカの熱帯雨林(チンパンジー・ゴリラの生息地)

地形が台形(海岸の平野が少ない)で標高が高く内陸のため、気温が低い
・熱帯雨林であっても、比較的雨が少ない。(降雨量1000~1500㎜)
乾季が3~4か月あり、果実ができない時期がある。毎年果実はできるので、乾季を乗り越えれば餌は得られる。→乾季は地上生活をしている。
・木がまばらで(疎林)、乾季は枝が折れやすい。
・外敵はヒョウ体重は30㎏程度
→地上生活で外敵や種間闘争に対応するためにゴリラは大型化で対応、チンパンジーは集団化で対応した。

アジアの熱帯雨林(オランウータンの生息地)
年中雨が降る(スコール)(降雨量2700㎜)
・木が生い茂っている(密林)→地面には陽が当たらないので、地上には餌が少ない。
・外敵はトラ体重は150㎏。加えて10m跳躍できる。
→地上には外敵がいる、餌が無い。だから地上には降りられない。

※東南アジアは実や餌が豊富なイメージを持っているが、実際にはそうではない。
ボルネオ島の北部は年中豊かなわけではない!(70種のサルが生息しているのはボルネオ島の南部)
☆果実ができるのは数年に一度。(葉は年中あるが、栄養価の高い果実は数年に一度。)
集中して果実ができる時期とできない時期がある。
→アジアは降水量が多く、花粉が飛びにくい。だから乾燥している時期に一気に花粉を飛ばす。だから果実が一気にできる。
(アフリカは雨季と乾季があり、乾季に花粉を飛ばすため毎年果実ができる。)
実際にオランウータンのメスは、非果実期になると果実期の1/4程度の餌しか食べられない。そのためガリガリに痩せる。
☆以上からも、オランウータンと他の類人猿との徹底的な違いは、「飢え(飢餓)の経験がある」ということ。

◎しかし飢餓状態でもオランウータンの子どもは94%が生き残る
⇒授乳期間を延ばして対応したと思われる。しかし子育て期間中にも餌がない時期が訪れる。

■ではどうやって母子は飢餓状態を乗り越えたのか?
〇食べられる時に食べる
果実期にはメスは肥満になる。皮下脂肪に栄養をため込んでいると思われる。果実期と非果実期の体重の変動差が大きい。オランウータンは、そのため太りやすい。

〇何でも食べる
オランウータンの奥歯の臼歯はエナメル質で平ら。硬いものもすり潰して食べるようになった。
樹液や樹皮なども食べるようになったか?(栄養は葉や果実にほとんど取られて樹皮までまわってこないため、栄養は無い)

〇自前で作る
植物が光合成を行って自分で栄養分を作り出すように、オランウータンにもその機能があったのでは?
マメ科の植物と共生する根粒菌が空気中の窒素を固定し、アンモニウムイオンをつくる。それらがアミノ酸になり、タンパク質を作り出す。この根粒菌を腸内で共生させ、空気中の窒素からタンパク質を生み出したか?
(パプアニューギニア人は、主食は芋でタンパク質はほとんど取らないのに筋肉質の体をしている。)

〇性充足のエネルギー
オランウータンは特に性収束度が高いため、性充足のエネルギーで飢餓を緩和したことも可能性としてありそう!

②人類の祖先は、チンパンジーか、ゴリラか、オランウータンか?
人類の祖先は「足の指が先祖返りして木から落ちたサル」
人類草原進出説もあるが、快美欠乏発で良い縄張りを求めているサルが、外敵もいて餌もない地上に進出するようなことはしない。むしろ人類が「観念機能」を獲得したということは、地上で外敵も駆逐できず、十分な餌も確保できないような逆境に追い込まれたと考えられる。

・その餌が無い状態=飢餓状態では、体は小さくなっていくはず。今の人類は150~160センチ程度。
そのため、それより小さいチンパンジーが人類になる過程で大型化することになるが、それは考えにくい。
→ゴリラかオランウータンに絞られる。

・人類は二足歩行で地上に適応している。
しかしゴリラとチンパンジーは地上生活が長く、現在もナックルウォークで移動している。この状況でわざわざ二足歩行にする必要はない。
☆現にゴリラやチンパンジーも樹上機能を失ったとしても、大型化や集団化して地上に適応する可能性が高い。

樹上機能を失った状況で一番困るのは、オランウータン。
オランウータンは樹上中心の生活。(地上に餌が無い、外敵もいるため10m以下にはほとんど降りてこない。)
そのため樹上機能を失った時、一番生存外圧の高くなるオランウータンが何らかの進化を遂げそう。
オランウータンは地上でもナックルウォークをしていない。
4年前ほどの論文で、人間の赤ちゃんの発現をたどると、「ナックルウォークをしていない」ことが判明。(骨の形が違う。)
加えてオランウータンは「飢え(飢餓)の経験」がある。つまり「飢え」を凌いだ経験がある。
さらに、人類とオランウータンの類似点は28カ所(歯の形、白目がある、血液型など)、ゴリラが7カ所、チンパンジーが2カ所。
以上の結果からも人類の祖先はオランウータンが有力だと思われる。

■なぜ世間ではチンパンジー説が有力なのか?
チンパンジーは頭が良いから人間に一番近いとされている。
「頭が良い=知能が高い=道具を使える」とされているが、チンパンジーだけでなくいろんな動物が道具を使う。カニクイザルもカニを食べるとき、石を使ってカニを割る。カラスも石を水面を上昇させて餌を取る。

☆オランウータンの知能発達の事例
・道具を使う
→葉を傘にする、ベッドを作る、スマホを使う、タオルで顔を拭く、交尾をする前にデートをする。困っている人を助けるなど
☆人間の真似をする。観察眼が鋭く、状況判断ができる。さらに好奇心が強い。
快の追求をしている。ベッドや傘をさすというのは快美欠乏発の快の追求。
・フランジオス同士のけんかの形跡はあれど、誰も見たことがない=人前では行わない(敵の前では行わない)⇒外圧・状況のキャッチ力がある。
・移動によってエネルギーを消費しないように、木の枝を揺らして移動する。→同類把握はもちろん、加えて自然や力の流れに対しての洞察力もある。
知能レベルでいえばオランウータンはチンパンジーと同等以上である。従って、知能の高さは根拠にはならない。

③チンパンジー起源説の根拠は、DNAが99%一致しているという説ですが、このDNA99%一致説は正しいか、間違っているか?
一般にDNAは「体の設計図のようなもの」と捉えられているが、実際に遺伝子と呼ばれ、遺伝に関係しているのは全体のわずか2%。しかしその遺伝情報もDNAのわずか2%のアミノ酸(タンパク質の元)の情報しか分かっていない。
残りの98%はどんな働きがあるかもわかっておらず、ジャンク(=ゴミ)DNAとして、捨象されてきた。近年やっと、そのジャンクDNAには過去の変異やRNAの情報が含まれていることが分かってきている。
DNAに記録されている遺伝情報は、アミノ酸の情報だけで骨格や大きさなどの情報はDNAに含まれていない。どこが担っているのかさえ不明。にもかかわらず学者たちは、DNAしか調べていない。
しかもアミノ酸の情報が含まれている2%の部分だけを切り取り、さらにそのうちの全く異なる部分は比べられないからと無視して、似ている部分だけを切り取り、そこが99%が一致しているとしている。
(バナナともDNAが50%一致しているという驚くべき事実も。)
言い換えれば1%程度一致しているということだけが明らかになったということ。

■なぜそこまでしてチンパンジー説を推すのか?
過去1960年代までは、ラマピテクスの化石が人類に類似していることから、オランウータン説が有力だった。
しかし1970年代に「DNA」を根拠とするチンパンジー説が登場し、一気にチンパンジー説が有力になった。
1970年代は豊かさを実現し市場拡大が停止した時代。
市場拡大したい金貸しによって、チンパンジー説だけでなく石油枯渇説なども流布され、新技術やコンピュータ等の拡大が期待が作り出されていた時代。
つまりチンパンジーでもゴリラでもオランウータンでも祖先は何でもよかった。インパクトがあるのは今までの定説を覆すこと!
「DNA信仰」「分子生物学」を広め、分子生物学を学会の中心勢力に押し上げることが一番の目的。
それが、医療や食品(品種改良・F1種など)にまで広がっていった。そして現在のコロナにもつながっている。

数字には注意すべき。
数字は現実や本質を掴みやすくするものではあるが、根拠をうやむやにしたり、DNAや分子生物学などのごまかせてしまうものだと、使い方次第では現実が見えなくなる。さらに全く逆の現実に見え方が変わってしまう、騙されてしまうこともある。
100%?どこを100にした?分母はなに?など全体を掴んだうえで何%なのかを考えること。
現実課題でいえば100点満点のテスト。点数にこだわって一喜一憂するのではなく、その100点満点は現実の中の何%なのかを常に考えていかなければ、現実は見えてこないし掴めない。