4/9・4/16実現塾「人類の起源② 人類はどんなサルから進化したか?」はこんな追求に!

今回は人類の起源に迫るべく、類人猿の特徴と化石分布図の資料を見ながら追求していきました!

①人類は地上に進出したのでしょうか?樹上に適応できなくなって地上に降りざるを得なかったのか?
地上に進出するメリットがない。とすれば、地上に降りざるを得なかった。その原因としては以下の5つが考えられる。
①<山火事説>      山火事や火山活動で森が燃え、地上に降りるしかなかった
②<気候変動説>     寒冷化で森林が後退していった
③<餌がなくなった説>  数年に一度の果実だけでは足りず地上に餌を求めて降りた
④<種間闘争説>     樹上での縄張り争いに負けて、森から追い出された
⑤足で枝を掴めなくなった
→どれが一番整合するか?一つずつ検証する

①<山火事説>
⇒山火事で森が焼けたとしたら、逃げきるか死ぬかの2択。逃げ切った場合は別の森林に行き、そこに住んでいるサルとの縄張り争いになる→

②<気候変動説>
⇒この場合、じわじわと森林が後退していくことになるので、サルたちもじわじわと移動する。移動した先ではもともと住んでいたサルたちとの縄張り争いになる→

③<餌がなくなった説>
⇒餌が少なくなった場合、まずは餌の取り合いが激しくなる。そこで負けたものは、今まで食べたことがないものを食料にするしかない→

⇒結局①~③の全ては④の種間闘争がどう決着したかに帰結する。

④<種間闘争説>
⇒実際に種間闘争に負け、追い出されて、ヒヒやニホンザルの様にほぼ地上に適応しているサルもいる。従って、それは地上に降りざるを得なかった理由としては整合する。しかし、そういうサルも逃げる時は木に登ったり、半分地上・半分樹上で生活している。
⇒それは栄養価が高い大量の餌と絶大な防衛力を手に入れられるから。(負けて北に逃げようとも、地上にいる時間が長くなろうとも樹上機能は捨てない。)

⇒☆にもかかわらず、人類の足が枝を掴めないようになっているのは種間闘争だけでは説明がつかない。人類とは、地上に降りたのではなく、何らかの理由で、樹上機能を失って地上に降りざるを得なかったサル。

●何で樹上機能を失ったのか?先祖返りの突然変異

●突然変異とは何か?どのくらいの頻度で起こっている?
⇒突然変異とはDNAの変異。DNAの変異は2つのパターンがあり、1つはRNAの転写ミス。2つ目は放射能や宇宙線、毒素など外的要因によって起こるパターン。
☆〝突然変異〟という言葉に囚われると、突然だから珍しいことの様に感じるが、〝遺伝子の変異〟と捉えるとほぼ年がら年中、毎日起こっている。

●先祖返りとは何か?どのくらいの頻度で起こっている?
⇒人は受精してから胎内で進化の過程(単細胞→魚類→両生類→哺乳類)を再現しながら、成長していく。その成長の過程が途中で止まったまま生まれてくるのが先祖返り。実際に人間にも人口の3%は多乳頭症、千人に一人の割合で、六本指や水かきを持って生まれてくる子がいる。かの有名な豊臣秀吉も六本指だったといわれている。
⇒サルの前の哺乳類は全ての指が平行に生えている。その内の親指がなくなると、枝を掴める親指が生えてくる。哺乳類時代の親指がのこったまま、サルの親指も生えてきたのが六本指で、哺乳類時代で再現が止まったのが樹上機能を失った先祖返り。

●生きとし生けるものは全て外圧に対する適応態。従って、逆境こそ進化の源泉であるが、人類がおかれた逆境と今までの生物を進化させてきた逆境は何が違うか?
⇒☆普通は、全休凍結など外圧が変化することによって逆境に追い込まれ、進化する事はある。人類が全く違うのは、外圧は何も変化していないのに、機能欠損によって大逆境に追い込まれたという所。今ある機能(しかも持っている中で最大の武器)を失って、進化した事は、魚だったら泳げなくなることと同義。
世間ではサルが「地上に進出〝できるようになり〟人類に進化した」と思われているが、人類は何かが〝できるようになった〟のではなく、最大の武器を〝失って〟大逆境に追い込まれた中、適応するしかなかった。

②『■テナガザルから人類までの進化系統樹』の概形は、A説・B説・C説のうち、どれが一番可能性が高いか推定してみましょう。

●人類はどの辺りから進化したのか?
・世間ではA説が主流だが、チンパンジーは人類の祖先か?
⇒地上に降りて栄養不足に陥っている人類の身長は伸びない。チンパンジーが人類の祖先ならナックルウォークで地上を闊歩しているのに、人になる必要はない。
⇒一方オランウータンは、体の類似点が28箇所ある。チンパンジーは2箇所。白目黒目は視線の方向を読み取るため。普通の動物であれば敢えてそうはしない。穴があるから子音が出せる。つまりオランウータンも言葉をしゃべることができる。生殖関係も発情期がないなど、人との共通点がある。
→人類の祖先はオランウータン?⇒B説orC説

●B説orC説だとしたら、その決め手は?
そもそも生物の進化とは何か?を考えないといけない。追求するときにオランウータンといわれると、無意識に現生するオランウータンからだとイメージしがちだが、それは本当にあり得るのかどうか?

●B説だとすれば、人類はオランウータンから進化したのか?
あらゆる生命は環境=外圧に応じて進化する。新たな環境に適応しようとして、共通祖先からDNAの発現が起き、新種が生まれる。旧種が優勢で新種が劣勢なら、新種は滅びていく。旧種が劣勢だった場合は旧種はそのままの状態では生き残れない→まだ別の種へと進化していく。従って基本的に、旧種(祖先)が現在もそのまま生き続けれられるということはない。
⇒☆オランウータンの共通祖先はいるけど、残ってはない。亜種に進化するから。進化は階段やはしご上ではなく、全て枝分かれ。そして、今現存している種はその枝分かれの最先端の適応態。
(ex.カンブリア大爆発→一気に様々な新種が現れたが、現在に生きるものはほぼいない)
地球の35億年の中で、同じ環境だったことは一度もない。つまり、同じ進化を再現することはできない。

⇒☆最も整合度が高いのはC説。しかし、進化は決して直線的ではなく、この各段階で枝分かれが生じている。図の怖いところで、こう書かれていると生物はあたかも一直線で進化してきたように思えるが、実際は毛細血管の様に枝分かれし、滅んでいる種の方が多い。厳密にいえば、Cの図も嘘。
⇒☆しかし、それよりも重要なのは共通祖先がいたという事共通祖先がどんなサルか?がわかれば、私たち人類にもどんな機能が引き継がれているのか?がわかる。

●原オランウータンとはどういうサルなのか?
⇒☆オランウータンと人、どちらも共通して持っている機能を原オランウータンは持っていたと思われる。ゴリラ・チンパンジー・オランウータン・人が共通して持っている機能を大型テナガザルは持っていたと思われる。
→大型テナガザルは、少なくともチンパンジーと同じ160㎝くらい身長があったと思われる。大型化に伴い体制感覚もより高めているため、知能も進化していることが予測され、授乳期間は少なくとも2.5~3年は見込める。後は、メス放逐で性収束を高めた結果、年中発情が可能になっていると思われる。

⇒また、資料によると原オランウータンと大型テナガザルはかつてユーラシア大陸全体に分布していた、適応力の高い種だったと思われる。

③足の指が先祖返りしたサルは、どのような外圧に直面したでしょうか?

●生まれたときは母にそだててもらえるとして、何年くらいまで面倒を見てもらえる?
⇒順調に育てば、7歳くらいの時には親にしがみつけないくらいの大きさ。飢えて、発育▼なら、1~2年延長。つまり、最大でも9~10年。それ以降は母親についていけなくなる。

●地上に降りたときの外圧は?
①外敵圧力②飢えの圧力③孤独感の3点。

①外敵圧力
⇒☆まずは安全が第一!地上にいてはトラ等の肉食動物たちの格好の餌。木に登っても3~5mくらいだと、トラなどは襲ってくる。そこで外敵から逃れるために洞窟に身を隠した。
(初期人類はかなり進化した最近まで洞窟に住むしかなかった。(ex.ラスコーの壁画))

⇒☆東南アジアはサンゴ礁が多く、火山活動も活発なため、非常に洞窟ができやすい。森に近い川や滝、岸辺に洞窟がいっぱいある。東南アジアのスンバ島は1㎞歩いたら洞窟にたどり着ける場所も。
⇒人類の起源から見ると、アフリカよりも東南アジアの方が生き延びるための洞窟ができやすい条件が整っているということは重要。
同じように機能欠損のサルが登場したとしても人類になりやすかったのはアジアだった。

②飢えの圧力
⇒☆岩の洞窟なので虫も少ない。果実もなかなか地上には落ちてこない。
⇒☆オランウータンは非果実期に補えないエネルギーを同類との一体充足で補っていたが、地上に同類がいないので孤独になるとエネルギーを生み出すことができない。

③孤独感(一人ぼっち)
一匹では種は残らない。しかし、私たち人類が存在しているということは、種が残っているという事。どうやって生き延びた?
⇒落ちたのがメスでないと、子孫が残らないので人類には進化しない。
→メスが落ちたケースに焦点を絞って追求します。

⇒☆オスを引き寄せるにしても、通常のメスよりも色気というか、引力を生み出さないとオスを引き寄せられない。どうやって惹きつけたのか?子孫を残したのか?は今後追求。