6/25・7/2実現塾 「観念回路の形成過程④」はこんな追求に!

今回は観念回路の形成過程に迫るべく、観念の形成過程の図解をもとに追求していきました!

①「観念回路の形成過程」の図解を熟読し、疑問点・追求ポイントを出す。
■主体凍結(空白化)とは?
上記を言い換えると、「本能・共認機能(=主体)が全く機能しなくなる」こと。
過去の生物史を遡ると、主体凍結は何度か経験済みである。
・全球凍結時の単細胞⇒多細胞化→群生本能を一部停止。
・胎内保育→免疫機能を一部停止。
・仮死状態、冬眠状態も然り。
これらは、適応戦略の一つとして主体的に“同期回路”を用いて主体凍結を行っている。
★それに対して、初期人類の主体凍結は、目的意識的に行っているものではない。(主体凍結に陥ってしまった)
★凍結というと主体が残っている感じがするので、後の全面受容とのつながりを考えると、ここでは空白化(=無)の方がしっくりく?
 
■一体充足の性とは?
一般に動物の性は「繁殖のための性」。それぞれの繁殖に適した季節に合わせて、発情期が決まっている。(期間限定)
★それに対して、本能も共認も無効となった絶望的な状況で、“一体充足回路”に強烈に可能性収束した。人類の性は、繁殖だけが目的ではない、充足のための性となった。
つまり人類にとって充足する性とは一体充足の性だということ。
その極地として、人類のメスには「オーガズム(=忘我状態)」の境地がある。相手と自分の意識の境がなくなる(=主体をなくす)、自分を開け渡して、意識が溶け合うという感覚。
その土台は、「テナガザル:年中発情→オランウータン:発情期をなくしてエネルギー欠乏⇒充足のための性」へと性機能を進化させてきた歴史がある。
一方、オスは同期回路を用いてトランス状態=忘我状態の境地にたどり着く。
⇒人類は、「性でのオーガズムと同期でのトランス状態」で一体化充足を高め、ひたすら“同類との”波動の受信・増幅を行った結果、万物の波動も受け取れるようになった。
★性は最大の「充足源・活力源」(=「心の性」)かつ「観念回路の土台」になっている。
性に関する誤った価値観念が蔓延っているが、人類の性は“生きるための性”である。

■万物(宇宙)との一体化とは?
ex)星空に吸い込まれていくような感覚。
全面受容を土台にしていることを考えると、自分も含めて宇宙の一部で、万物との境が無くなる感覚。
★人類は一体充足の性を同期回路に収束させ、同期回路と全面受容→一体充足回路を強化していった結果、全ての波動=“合成波”と同期することができるようになった。
(ナマズが地震を予知できるなど動物も波動を掴んでいるが、部分的なもの。だが人類は、万物=全てと同期しており、同期する対象も選ばない。)
※宇宙・波動の受信・増幅は同期回路が土台になっているが、本来同期回路は同類や、同類・個体の細胞間にしか働かない。従って、同期回路だけでは外部環境と同期できない。

■包含思考とは?
包含思考の原点は、万物を一つのものとして括ること。(この時点では一体化とほぼ同義)
万物を一つのものとして捉えたことで、五感で捉えられる事象としては“全く異なるもの”を、一体充足回路が捉えた共通するエネルギー(本質)で括れるようになった。
※本能上の類型化は、五感で捉えた情報に基づいて“似ているもの”しか括れない。

因果律、手順律すなわち、「Aが起きたらBになる」という思考は動物もできる。
それに加えて人類は、そもそも「Aは何で起きる?」「Aって何?」があって、そこから「何で?」と本質に遡って追求していくことによって、次のBやCの予測を行っていく。この思考は人類にしかできないこと。
「何で?」ということを追求したくなる欠乏も、一体化欠乏から出ている。
国の借金が増えている、社員の活力が低下している、家庭や学校で起きている問題など本能共認で目に映る問題は一見バラバラに見えるが、その奥には共通する構造があって、そこから問題は発生している。最初に繋がっているはずだ、一体のはずだという感覚があるから、その奥にある本質は何だ?何で起こる?という追求が進んでいく。この根源追求は包含思考がないと絶対不可能。

■本質抽出とは?
一体充足回路で掴んだエネルギーや力の核を掴むこと。単なる分類化ではなく、全てを貫く摂理(同じく貫通するもの)。しかし本質を掴んだだけでは、本能・共認回路との矛盾は解決していない。

■精霊の措定とは?
一体回路で掴んだエネルギーの核を本能とつなぐためにより具象化し、共認回路と結びつけるために対話の相手として措定(擬人化)したものが精霊。五感で捉えた具象の奥に、一体化回路で捉えたエネルギー(精霊)が宿ると捉えることで個々の事象とエネルギーを繋ぐことができた。(※物理的な摂理だけだと共認機能が統合できない。)

■構造化とは?
構造化とは、行動できるまで認識を組み立てること。
本能も連関思考、手順律、類型化など構造化している。人類は一体充足回路と本能・共認回路を再統合し、行動できるまで構造化する必要がある。
精霊の措定はかろうじて本能・共認回路とつながった状態。しかし本質や精霊がバラバラにあるだけでは行動ができない。(行動するには本能・共認を駆動させないといけない。)
つまり一体充足回路の「包含思考」で捉えた本質(=精霊)同士の関係や周辺の連関を明らかに(=具体化)するということ。対象が具体的になればなるほど、包含思考(一体充足回路)とのズレが生じる。だから何度も組みかえる。
意識を統合できたのは、観念内容を確立したからではなく、包含思考に戻って統合し直す(包含思考⇒本質の抽出⇒精霊の措定⇒構造化の思考全体)という、本能・共認回路を超えた統合様式を確立したから。

②人類が著しく知能を進化させたのは(「観念回路の形成過程」の図解の中の)どの段階か?
■そもそも知能とは?
哺乳類からの知能進化は、「判断同士の突き合わせによる組みかえ」
この欠乏は、皮膚感覚の充足度が上がる(快)と不整合、非充足(不快)に敏感になることから湧いてくる。人類になっても同じで一体化ができればできるほど、一体化できないときの非充足を感じ、組みかえ、探索が行われる。この欠乏がないと、組みかえ、探索は行われない。
★知能進化とは、「組みかえ」と「探索」がどれだけできるか。

■どの段階で知能が進化したのか?⇒人類固有の探索・組みかえはいつ行われるのか?
・一体化か?
一体化は、組みかえ、探索によりひたすら皮膚感覚の機能を発達させている。
一体充足によって快の感覚を知ることで不快にも敏感になるので、探索の“欠乏”喚起にはつながっている。

・包含思考か?
包含思考は、一体化回路で感じ取ったエネルギー全体を感じたままに括っているだけで、組みかえ、探索は行っていない。

・本質の抽出⇒精霊の措定⇒構造化の部分か?
構造化には行動するために運動機能を含めてネットワークが必要。
包含思考から構造化までの統合過程は一発で答えを出せるわけではなく、不整合を感じる度に何度も「包含思考」まで立ち戻って組みかえ、探索を行う。

★一体充足回路(→快)が強化されると、一体化できない(→不快)に敏感になり、もっと一体化したい欠乏が湧く。それが原動力になって本質の抽出⇒精霊の措定⇒構造化を押し進める。それは現在も続いており、組みかえ・探索を繰り返す中で、知能が進化してきた。

③人類の知能進化の主要な要因は、道具の発明・使用か?観念機能(言語)か?
道具の使用だけで見れば、チンパンジーやゴリラだけでなく、鳥なども道具を使う。
道具の発明で言うと、礫器からハンドアックスまでの進化にかかった時間の割にそこまで脳容量も増えていない。
→道具と知能の進化は比例していない。観念機能が知能進化の要因だろう。

■道具の進化と観念の関係は?
道具は尖らせる、より切れやすくするなどの機能以上に、磨製石器や黒曜石、ひすいなどは装飾品として急激に進化している。それには、ものの背後に感じたエネルギーを表現したのではないか?装飾品を作るのにも手先の器用さが必要。手先の器用さが知能を進化させたのでは?

■なぜ手先は器用になったのか?
手先の器用さは身振りや手振りで精霊を表現し、相手に伝えることで進化してきた。
そして、本質を掴んだからこそ、より器用に物を作れるようになった。
一流の職人たちも材料の奥に精霊を見ている。特に日本の大工道具は他の国に比べても種類が多い。それらは個々の精霊に合った道具に進化させてきたから。

■観念はいつ頃形成されたか?⇒観念機能成立の証拠といえるものは何か?
・猿人に比べて大幅に増えた脳容量は、知能が上がって脳容量を広げる必要があったことを示しているのではないか?⇒ホモ・エレクトスで観念成立か?
火の制御ができるようになったことか?
⇒他の動物も訓練すれば火を怖がらなくなることはあるが、火を制御することはできない。火の本質を掴まないと火を扱えない。火の制御ができる=精霊の措定ができているということ。つまり火の制御ができる以前から観念回路は形成されていると思われる。
・ブローカー野(運動性言語中枢)の痕跡が見られることか?
→動物たちの鳴き声とは違い、人類は多彩な声・微妙な違いを出せる。喉頭と脳神経が直接つながって、思い通りに動かせるようになった。それらの欠乏が喚起されたのも一体充足回路で掴んだエネルギーを表現しようとしたから。
⇒世間ではその始まりがホモ・ハビリス頃だと言われているが、脳は化石に残らない。見つかった頭蓋骨の化石一部を根拠にしており、いつ頃観念が形成されたのかは今後の追求ポイント。

■観念=言葉と言われると、コミュニケーション能力(人間関係力)を思い浮かべるがこれらとの関係は?
コミュニケーションを取る目的は、一体充足を高めていくため。でも一体充足のためだけなら言葉はいらない。
言葉を使ってコミュニケーションを取るのは、本質追求のため。
それは1人で行うのではない。仲間との“みんなで追求”のため、みんなで掴んだ本質を仲間に伝えるために言葉がある。
★人類は、言葉以前の一体充足と、言葉を用いた追求充足が生きる活力源となっていた。

■現代人の脳は、なぜ原始人と比べて1割程度小さくなっているのか?
知能進化は、組みかえと探索に規定される。
そして探索欠乏の起点は、一体充足回路が基盤になっているが、現代は一体化を阻む観念が蔓延っており、一体化さえしていない。つまり不整合や矛盾も感じない=探索欠乏が湧きおこらない状態。そして固定観念化していくので組みかえ、探索を全くしていない。だから脳が縮小していった。
★また現代と原始時代での大きな違いは親子関係。原始時代の親子は“追求仲間”であった。その中で構造化能力(図解の四角のところ)も磨いていった。(一体化なしに観念(答え)を押し付けても知能は上昇しない。)

今回の議論を踏まえて、我々が学ぶべきことは(その突破口となるのは)、人類は一貫して「一体充足回路に収束している」ということ。人類は一体充足回路が生命線である。
一体充足回路で捉えた世界を、人類固有の包含思考でプラスもマイナスも関係なく包含し、受容できるか。それができないと本質にも迫れない。
教科書も暗記脳で覚えるだけでなく、一旦プラスもマイナスも受容した上で、不整合を感じ取り本質を抽出できるか、幹を掴めるか。本質追求ができれば、受験時や社会に出た時に応用問題にも何にでも対応できるようになる。