8/6、8/20「人類の進化の在り様」~人類の進化はとことん“一体化”で貫かれている!

今回は、「人類の進化の在り様」

■人類はオスメスとも集団に残留したと考えられるが、それはなぜか?

・敵だらけの中、生きていけない=死ぬしかない→出ていったら絶滅するから
・外に出たとしても、他集団がいないから交配相手がいない
・観念機能を強化するためには仲間の存在が必要
・そもそも集団で充足回路を強化し進化してきた→出ていく必要がない

生物は基本的にオスメスともに集団から出ていく。まずは、哺乳類がなぜ集団から出ていくのかを明らかにしていく! 

他の生物は卵からor成体になると集団(親元)から出ていくが、それはなぜか
そもそも進化の原理はどういうものか。集団を離れる・出ていく理由は、大きくは二つ。
一つは多様な環境に行く、あるいは多様な異性と交配することで、遺伝子の多様性を獲得するため。もう一つは、弱者を淘汰し生き残った者or性闘争に勝った者だけが子孫を残すことで、より適応的な種を残すという淘汰適応を実現するため

しかし、「オスもメスも放逐」は、「メスは安定、オスは変異」というオスメス分化の役割分担の原則とどういう関係になっているのか?

生物史をさかのぼって整理すると、
哺乳類以前  :卵の段階ではオスメスには分かれていない。成体になって、よ  
        うやくオスメスに分かれる。=オスメス関係なくとにかく卵、
        もしくは稚魚として拡散していき、多様なDNAを残す。
哺乳類(モグラ):体内保育により、淘汰圧力が激減する。
原猿      ⇒オスもメスも成体になると放逐され、縄張り闘争と性闘争に      
         よって、淘汰するようになる。(=成体後に淘汰が引き延ば     
         された。)
         ただしそれだと、種としての安定がはかれないため、一般的 
         な哺乳類はメスが集団化して安定をはかり、オスだけを放逐
         するという形をとなった。

類人猿    :体内保育に加えて、授乳期間が異常に延びている。その結果、  
        特にオスが軟弱化する。
        ⇒メスも放逐するという原猿のスタイルを貫いて、メスのオス              
         依存⇒性収束を高めた。その結果、メスは年中発情するよう

         になり、オスの性闘争を激化し、オスの闘争力を上昇させた。

         そして、メスも生存の活路としてオス収束を強くしていくと

         いう戦略をとっている。(モグラ同様、樹上で外敵はほぼおらず、

         メスが単独で生きて行けるということを前提とした戦略)



⇒★ここで注目すべきは、「生物は外圧に適応するために、あえて外圧(ex.淘汰圧力や鍛え上げ)を作り出す戦略をとっている」ということ。そういう圧力を生み出せる種が生き残っていく。

しかし、始原人類は外に出たとしても危険すぎるため、太刀打ちできない。
加えて、集団を出ていく以上は他の異性と交配するのが前提となるが、外には他の異性がいない、あるいは集団に残った方も異性がどこからも来てくれないので種が存続しない。外に交配する異性がいなというのが大きな理由だったのではないか?
また、一体充足が活力源・エネルギー源という意味でも、あるいはそれをベースにした本質追求という意味でも、一人でも多いほうが集団にとってプラスだった。
→★より本質的には、始原人類は、本能・共認機能が無効の極限的な状況を生き延びるための戦略として、性闘争本能を封鎖して、一体化回路(充足)に全面的に可能性収束する方に舵を切ったということ。(その一体化充足を生み出せないor低下させるようなオスメス放逐の戦略はとることはできなかった)


②オスメス残留は、オスの軟弱化や、変異促進の阻害などの問題をもたらすと考えられるが、初期人類はどのようにしてその弱点を克服したと考えられるか?

大前提として始原人類は機能欠損により、他の生物よりも圧倒的な自然圧力がかかっている。それによって軟弱化はある程度歯止めがかけられるが、そんな中だからこそ種として適応するために相当オスを鍛える必要がある。

<軟弱化どうする?>
・通過儀礼

通過儀礼で「これができるようになって初めて一人前」という共認圧力を生み出す。とりわけ大人のオスの最大の共通課題は生産課題。そこで一人前として認められない=一体化できないということは大きな非充足となる。「仲間に入って、みんなと一体化して闘っていきたい」という欠乏が運動機能をはじめとする生産活動に向けての力を鍛える原動力となる。集団の規範として、外でエサをとり生きて帰ってくるための実利に合った通過儀礼が設定された。

・遊び
子供(特にオス)は、競争・危険な遊びを好んでする。自ら危険なことをしてみる、やってみたくなる。そのような遊びは、闘争存在としての本能を衰弱させないために取り入れている。

・人類固有の思春期
→★思春期になると、危険なこと、リスクが伴うことを好むようになるのは、自ら未知なこと、危険なこと、無謀なことに挑戦したくなるように脳回路が変化しているから。その時期に性情動物質が出ると、シナプスが活性化し、色んな駆動物質が出る。その結果、著しく学習能力を高められる。人類は15~25歳くらいまで駆動物質の制御機能をあえて完成させていない。つまり性本能を封鎖した人類は、有り余った性エネルギーを思春期として利用し、オスの軟弱化を防いでいったということ。
また、一体化充足を命綱としている人類だからこそ、危険な外的世界に趣く期待をかけるのが難しい。⇒内圧として生起させるという意味もある。

<変異促進の阻害どうする?>
→★変異の主役をDNAの組み替えから、共認内容・観念内容の組み替えに移行させた。
それに加えて、観念内容の組み換えを加速させるために、若者の無謀さ(思春期)にかけて、無謀や危険=不整合や失敗から学びを得ていた。

■近親交配についてはどうか

支配階級や馬の世界では近親交配は当たり前。近いだけでなく、優れた競争能力、運動能力を掛け合わせている。つまり、獲得形質において、優れたもの同士を掛け合わることで、より優れた種を残すこともできる。人類はDNA変異よりも生後の獲得形質を継承することを優先した進化様式を選んだということ。

②人類になって進化のありようは、どのように変化したか?

人類になってどのような進化が起こっていたかという現象から押さえ、それがなぜ、どのようにしてもたらされたのか追求してみる。

■サルと比べて人類はどんな進化をしたか

・毛が無くなり、肌の感覚が高まった
・観念機能ができた
・身振り手振り
・手先が器用になる
・馬に乗りながら弓を打ち、的に当てることができるようになる
・相手(万物)のリズムに合わせて器用に体を動かせるようになる
・今までは危機発の進化だったのが、人類は可能性発の進化になった。
・二足歩行になった
・声や表情が変わる

■どんな進化をしたか

<毛が無くなり、肌の感覚が高まった>
オランウータン以降は一体化充足のメインが密着充足になっている。生存上ではゴツゴツした身体で毛がある方が安全。しかし初期人類は、一体化の充足度を高めるために、毛を薄くして肌質そのものを変え、密着度を高めた。(あるいは触って気持ちよくした。)
これが万物との一体化の土台にもなっている。

<器用に体を動かせるようになる>
人類は、肉体的な能力はどの生物にも劣っている。しかし一方で、表情が豊か、発声機能がある、身振り手振りができる、二足歩行、馬に乗りながら弓で的を撃てるなど、体性感覚や運動神経の器用さ、緻密さ柔軟さが優れている。これはなぜか?

同類と一体化するだけだと単純な動きの方が一体化しやすい。しかし初期人類の対象は同類だけでなく、同類以外=万物が含まれる。万物の複雑な動きを真似て同期するための運動機能が進化した。

また、二足歩行は上半身の直立から始まっている。上半身の直立は明らかに同類との一体化のためである。あるいは身振り手振りによって相手に表現するため。それを歩いている状態でも可能するために二足歩行にした。
⇒★体と観念の進化は一体である。体の器用な動きも同類との一体化、万物との一体化、そこに合わせていく動きの中から磨かれていった、維持されていったということになる。=肉体進化と知能進化は混然一体である。

一体化と本能・共認をどう統合するか、というのが観念の始まりだったのと同じで、進化においても一体化と淘汰・鍛え上げが上手く整合していなかった。そこで、「どう整合するか」「人類として適応していくか」をみんなで追求することが一番重要な集団課題だったのではないか。
遊びや生活の在り様を探索した。外圧を自身で生み出し、組み替えていった。それに加えて、みんなで追求し、その追求のために表情も豊かになっていった。

★あくまでも同類との一体化がベースで、対象が広がれば広がるほど身体能力や、万物の波動をキャッチできる敏感さが上昇し、使いこなすことが出来る。人類は同類、あるいは同類を超えた万物に一体化するために体制感覚や、万物の掴んだ何かを再現するために身体機能、意識・観念内容を組み替えてきた。
全ての進化は一体化に貫かれている。人類の進化は一人ではできない。何らかの対象と一体になる、あるいは同期することでしか、身体感覚や観念機能・言語・免疫力は発達しない。赤ちゃんが未熟な状態で生まれてくるのは、生れ出てみんなと同期する中で、心・身体・観念機能を発達たせるためなのではないでしょうか。