建物の
「生涯」に関わる
真の
経営パートナーへ。

Koji Minamoto

源 浩司

2021年入社 / 営繕事業部 第2グループ

幼い頃からものづくりが好き。テレビの番組をきっかけに建築士の仕事に興味を持つ。大学3年次に類設計室のインターンに参加。建築に対する考え方や姿勢に共感し、早々に入社を決めた。入社後は意匠設計を丸3年経験したのちに、営繕事業部に配属となる。

建築は、社会の期待に応える手段のひとつ。

将来の夢は、建築士。小学生の頃から心に決めていたものの、進路に迷いが生まれたのは、大学で建築学科に進んでからでした。すでに多くの建物が溢れているにもかかわらず、新築を設計することだけが建築の役割なのか。そんな問いが芽生えるようになっていったんです。純粋な意匠性や緻密な計画論の構築において、自分に突出した才能がないことをちょうど自覚し始めていた頃でした。次第に私は今ある建物を活かすことに興味を持ち、地方の空き家をDIYで再生し、町おこしにつなげる学生団体の活動にのめり込んでいったんです。建物の造形をつくること以上に、人が助け合える「基盤」を整えることに携わりたい。就職先の候補も、町おこしに関連した行政や事業会社を中心に考えていました。先輩に誘われて一応設計事務所ものぞいておこうと軽い気持ちで受けたのが、類設計室のインターン。そこで初めて、建物を作品ではなく、活力ある社会を実現するための手段として捉える設計事務所があることを知ったんです。建築設計のみならず、教育や農園など社会課題解決の事業を生み出している組織構造にも可能性を感じました。今でも覚えているのは最終面接で設計事業部長に「設計とは、社会の期待に応えるための手段。私たちは常に設計事務所としての在り方から考える」と言われたこと。本質を追求する姿勢に強く惹かれて、類設計室に決めました。

建築の「生涯データ」で、経営の未来をデザインする。

竣工後の建物を守り、育てる。それが私たち営繕事業部のミッションです。しかし、私たちの仕事は単なる「修繕の手配屋」ではありません。クライアントの経営戦略と、現場での施設活用の間にある「溝」を埋め、最適解を導き出すコンサルタントに近い役割を担っています。たとえば、大学の場合、どの時期に、どの程度の投資を行なって施設の改修をすべきか。少子化で学生の減少が想定されるなかで、現状の学費設定が果たして適切か。経営課題にまで踏み込んで、改修計画の検討をしていきます。そこで重要になってくるのが、施設の生涯データです。私がいま担当しているのは、関西エリアに複数のキャンパスを持つ私立大学の10か年に及ぶ長期修繕計画。施設の生涯データを集めるために、大学が保有する複数の建物すべての利用状況、使用エネルギー量、過去の修繕費まで、すべてデータに落とし込んでいます。建物のどの教室で、どのような活動が行われてきたかを見るために、過去5年分の時間割を集めて分析するなど地道な作業の連続。このプロセスの先にあるのは、業界でも類を見ない「網羅的な生涯データ」の構築です。ここまで徹底して事実を積み上げ、修繕計画を練り上げる試みは、社内でも、そしておそらく建築業界全体を見渡しても稀有な挑戦です。本質的な提案で経営を動かすために、今まさにデータをかき集めるために奔走しています。

新築か改修か。あらゆる可能性を考えられる真のパートナー。

私たち営繕の闘う土俵は、社会にあります。施設が手狭になるといった施設課題が表面化するときは、組織が大きく動くタイミング。そこには、国の指針や業界の動向など、社会全体の潮流が影響しているということも、営繕で働くようになって肌で感じるようになりました。早いうちから営繕の業務を経験し、施主や施工者、行政など広く外部との関わりを持つことは、建築士としてキャリアを描く上でも大きな意味がある。とても学びの多い環境に身を置いていると日々感じています。新築設計が目には見えないものをつくるのに対し、営繕は雨漏りや劣化といった生々しいお困りごとや不安がいつも目の前にあります。そのリアルな不安をお客様と共有し合い、一つひとつ解決していく泥臭さも当然あります。けれども、お客様や協力業社の皆さんと一緒に現場で汗をかくこともまた、重要なのだと感じるようになりました。当事者として熱量を持って取り組むことで、数ある業者のなかの一社ではなく「類さんがいてくれてよかった」「次もお願いしたい」と頼られる存在になれると思うんです。いずれは、新築や改修といった手段に縛られず、クライアントの経営課題に対して最も効果的な解決策をともに考える、真の経営パートナーになっていきたい。建築士としてのありたい姿、進むべき道が、はっきりと見えています。

Koji Minamoto

私が追求したいこと

設計と営繕の「両利き」。

私たち建築士の真の役割は、建てることそのものではなく、お客様の経営課題に対して最も本質的な解決策を提示することにあると考えています。設計と営繕の「両利き」であることは、単なる手法の選択肢を増やすことではありません。膨大なコストを投じて新築すべきか、あるいは既存資産を賢く再生すべきか。それらを同じ天秤にかけ、フラットかつ客観的に判断できる視点を持つということです。お客様の経営に最も貢献できる「最適解」を、確かな根拠を持って導き出す。そのために、これからも「両利き」を追求し続けたいと思います。

※所属、仕事内容は取材当時のものです。