弊社が受け入れを行ったインターンシップで、カナダと日本の学生が自然体験プログラムを企画し、発表しました
弊社は、関西学院大学が実施しているインターンシップ「Global Internship in Japan(GIJ)」の受け入れ企業として選ばれました。その一環として8月28日、インターンシップの成果発表会を本社で開催しました。
GIJは、世界で活躍できる学生人材育成を目指すもので、関西学院大学の学生とカナダ人大学生がペアを組み、企業での実践的な課題解決に挑むプログラムです。弊社は今回、2組の学生を受け入れました。ちなみに期間中は英語が使用されます。
学生の皆さんに取り組んでもらったのは、弊社の教育事業部が学校などの教育機関に提供する商品「自然体験プログラム」の企画をつくる、というものです。自然体験の舞台になるのは、奈良県宇陀市に現在建設中の弊社施設「農業と学びの共創拠点」です。

<自然から「生きる力」を学ぶ>
今回のインターンシップでは、座学ではなく、実体験からまず課題を発見してもらう点を大事にしました。そこで、インターン学生の皆さんには8月18日、実際に宇陀市の弊社農園施設に足を運んでもらいました。
学生の皆さんは、農園施設で弊社農園事業部の社員から化学肥料を使って育てられた野菜とそうでない野菜の栄養吸収の違いや日持ちの違いなどを学びました。また地元が抱える課題なども教えてもらいました。


カナダ人学生の一人は、施設での学びについてこう話してくれました。
「カナダでは大規模農業が主流で、類農園ほど栽培環境にこだわることはないと思います。実際に食べる人にとってどうかを考える姿勢は、類農園ならではと感じました。」
海外から来た学生にとって、食への価値観の違いやその土台となっている文化の違いを“発掘”する貴重な機会となったようです。
また8月20日には、学生たちに農園施設で実際の自然体験プログラムに参加してもらいました。そこで学生たちは、プログラムに参加していた子どもたちの協働力に驚いていました。
現代はインターネットなどの発達によって、問題に対する「答え」はすぐ見つかるものと考えてしまいがちです。
その一方で、自然はやすやすと「答え」をくれません。
そんな自然の中で、子どもたちは協力しながらプログラムの課題に向き合っていました。そんな子どもたちの姿に、学生たちは自然が子どもたちの「生きる力」を育む上で不可欠な存在であることを認識したようです。
<教育を受ける人から、教育をつくる人へ>
見学と体験を終えた学生たちは、自然体験プログラムを立案するにあたって、そのテーマを「プログラムによって、子どもたちの協働性を高めることができる。それは有機農業の可能性を広げるものである」とすることに決めました。
“How can a project be valuable and enjoyable for everyone involved?”
「どうすれば、関わる全ての人にとって楽しいだけではなく、価値もある企画になるか?」
普段は大学で教育の“受け手”である学生たち。今回の学びの中で、教育の受け手から“創り手”になる「面白さ」と「難しさ」の両方を感じていたようです。学生の皆さんは、弊社の教育事業部と農園事業部のそれぞれの社員と対話を重ねながら企画を改善し、磨き上げていきました。


8月28日には最後のまとめ上げとして、インターン成果の発表会が行われました。発表会には多くの弊社社員も観覧。また、弊社教育事業部の全日制スクール「類学舎」の生徒たちも参加し、最前列からエールを送りました。
発表会では各ペアから「SDGs教育の一環として農業体験をするプログラム」と「農家としてのロールプレイを通じて、子どもたちの自然や食への興味を向上させるプログラム」を発表しました。社員や生徒たちは真剣なまなざしでその発表を聞いていました。


発表後、社員から次のような感想が出ました。
「子どもたちは、自然の大切さは学校では知識として習っているが、自分事とはなかなか思えないもの。子どもたち自身に実際に体験してもらい、日常生活に生かしてほしいという想いがよかった」。学生ならではの視点が評価されました。
また別の社員から「有機農業を学ぶだけでなく、チームビルドの要素も入れることにより、学校からの期待に刺さる企画になっている」と、学校視点からの高評価が与えられました。類学舎の生徒からも「この企画に参加したい」という感想が出ました。今後、これらの企画が現実になるかも? そんな期待が膨らんだ成果発表会となりました。
弊社は今後も、世界で活躍できる人材の一助となるような活動に協力していきます。
▼関連リンク
農と学びの共創拠点についてhttps://rui.ne.jp/recruiting/project/project4/
関西学院大学国際教育・協力センター「CCC」https://ciec.kwansei.ac.jp/abroad/program/category/detail/013.html